通常総会を終えて~開設当時の先人たちの思いを馳せて 

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去る5月30日に令和2年度通常総会を開催しました。来賓に市場開設者である木幡浩福島市長をお迎えし、事業計画及び予算案、役員改選等の全議案が満場一致で承認されました。また、引き続き会長職を担うことになり、7期目となりますが、改めてこの重責に身が引き締まる思いをしているところです。

 

さて、今年度は極めて重要な1年となります。

 

東北中央自動車道(相馬福島道路)は、「霊山IC」~「桑折JCT」区間の整備が完了予定となり、東日本大震災からの復興事業の一環として整備が進められてきたこの全延長約45kmの高規格道路は、いよいよ今年度末に全線開通を迎えます。

 

また、延期となりましたが、東京2020オリンピックの野球・ソフトボール競技は令和3年に福島市で開催予定であり、地域振興施設「(仮称)道の駅ふくしま」は令和4年春のオープンを目指し整備が進められております。

 

これら当卸売市場を取り巻く大きな外的環境の変化を絶好の機会と捉え、将来にわたり持続可能となる当市場の経営戦略を具現化すべき重要な1年となると考えております。

 

また、開場から48年を迎える当市場の施設・設備の老朽化対策については、開設者の福島市とともに、安全面と環境面から急務となっている冷蔵庫棟の先行整備と市場全体の再整備の「基本構想・基本計画」策定に、引き続き取り組んでまいります。

 

一方、世界を巻き込みパンデミックとされた新型コロナウイルス感染症が、国内においても1月に発生し、その後の全国への感染拡大により、4月には国から全都道府県に緊急事態宣言が発せられるという中で、当市場は開設者と連携し、感染症予防対策に徹底して取組んでまいりました。引き続き、市民への生鮮食料品や花き供給の重要な基地となっている当市場の責務を果たすべく万全な対策を講じてまいります。

 

緊急事態宣言は5月に解除され、現在は感染防止と社会経済活動とを両立する段階に移行しましたが、「新しい生活様式」の実践により一人ひとりが日常生活において従来の行動からの変容を求められていく中、地域社会の中で食料品や花きの消費環境に以前のような活気が戻って来るまでにはまだかなりの時間を覚悟しなければなりません。

 

新型コロナウイルスとの闘いは、第2波、第3波への備えを含め長期戦を余儀なくされますが、当市場は、開設当時の先人たちの思いを馳せ、しっかりと受け継ぎながら、引き続き青果部・水産物部・花き部が一丸となり、市民のために万全を尽くし、この歴史的難局の中で当市場を守り抜いて行くと決意しているところであります。

 

 

                              令和2年6月1日