令和6年度 通常総会を終えて 市場再整備の新たな段階への移行について ~ 市民のための市場であることの原点に立ち 進んで参ります ~

0001 (1) 去る5月30日、当市場協会は理事会及び、令和6年度通常総会を開催しました。同会議において、令和5年度事業報告、収支決算報告の承認、令和6年度事業計画案、事業収支予算案のほか、役員改選などについての審議が行われ、全ての議案について承認され、令和6年度の取組が本格的に稼働し始めたところです。

 近年、福島市のみならず地方都市では、大都市圏を除き全国的な人口減少、燃料、電力などのエネルギー価格の上昇や、さらには物価高騰により多くの企業の収益が悪化し、結果として多くの地方都市の税収が減少、財政状況をひっ迫させる事態を引き起こしております。

 そのような地方財政の悪化は、住民及び地域のまちづくりにおいて極めて重要な、公共事業の進捗に大きな影響を及ぼしています。

 一方、当市場の再整備事業は、昨年度末に基本計画の策定という大きな節目を迎えました。しかしこの基本計画にはまだまだ調整すべき事項が課題として多数存在しており、本年度においてもその調整が必要です。また、今申し上げたような、本市及び当市場を取り巻く環境の変化も存在しており、それらに対処する整備事業費の縮減と、事業費に連動した施設使用料の縮減は、市場再整備事業において必ず超えなければならない課題であります。

 多くの公共事業が、その事業費の圧縮に向かって動いているとしても、それでも必要な事業は、税金を集中的に投入しながらでも、進めなければならない施設整備もあります。

 当市場は、我々市場関係者のために存在する施設である以前に、市民の皆様に、安全、安心かつ新鮮な農水産物を、供給する使命を持つ重要な公共施設であると言えます。したがって市場の再整備は、市民のために資金を重点的に投入すべき事業であると、我々は確信しております。

 これから当市場の再整備は、基本計画の策定の次の段階、事業者の選定に向けた作業も進んでいく予定です。

 開設後50年余を経た今、我々は、諸先輩の思い、今市場で業務に従事している我々の思い、そしてこれから市場経営を担っていく世代の皆さんの思いを受け止め、立ち止まることなく進めていく所存です。

 そしてその際に、市民のための市場であるとの原点に立ち、それを胸に刻んで、再整備事業に臨んで参ります。 

令和6年6月1日