市場を取り巻く環境の変化に柔軟に対応しながら 「市民の台所」としての責務を果たして参ります (市場の再整備も事業者選定に向かって動き始めています)
新年あけましておめでとうございます。
昨年は元旦に能登半島地震が発生し、翌2日には羽田空港にて航空機事故が発生、9月には、今度は能登半島地方で豪雨災害が発生、そして全国的には真夏から猛暑が長期間継続しました。そして秋は駆け足で通り過ぎ、一気に冬の寒さがやってきた1年でした。
また、昨年もロシアによるウクライナ侵攻や、中東ガザ地区などの紛争は、未だ終息の兆しが見えず、エネルギー価格の高騰を招き、円安の進行など、物価は高騰し、今もなお市民は厳しい消費生活を強いられています。
以上のような状況とともに、市場経由率の低下や取扱数量の減少など、卸売市場を取り巻く経営環境は厳しさを増し、コロナ禍をようやく乗り越えてきた福島市場としても、「市民の台所」として安定して生鮮食料品等を皆様にお届けするという責務を果たすには、厳しい年となりました。
さて、今年の干支は「乙巳」(きのとみ)です。乙(きのと)は、草木がしなやかに伸びる様子や横へと広がっていく意味があります。また巳(み)、ヘビは神様の使いとして大切にされてきた動物で、脱皮を繰り返すことから不老不死のシンボルとの意味があります。そのため「乙巳」の年は、「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年になると言われております。
卸売市場で取り扱う生鮮食料品等は、気候変動等によって、例年の入荷量や入荷時期、品目が大きく変動したり、価格が高騰することもあります。しかしながら我々卸売市場に携わる者は、その時々において集荷が可能な生鮮食料品等を、より安定的に低価格で、消費者の皆様に提供できるよう、市場を取り巻く環境の変化に、柔軟に対応して、引き続き「市民の台所」としての責務をしっかりと果たして参ります。
一方、開設53年目に入った当市場は、施設の老朽化が進んでおりますが、昨年3月、開設者が進めていた「福島市公設地方卸売市場再整備基本計画」の策定が完了しました。そして昨年11月から、開設者により、再整備事業者選定の前段階として「福島市公設地方卸売市場再整備事業に係る施設整備・運営事業者等選定アドバイザリー業務委託」が、今年の9月末完了を目標に進められております。
当市場の再整備は、まだ解決すべき課題が多く残っておりますが、決して遅らせることのできない事業です。限られた期間においてしっかりと協議を進め、事業を進めるべきと考えております。
最後に、今年の干支ヘビ年にあやかり、この1年が皆様にとりましても運気が上がり、縁起の良い年になりますよう、心よりご祈念申し上げ、新年を迎えての私からのご挨拶とさせていただきます。
令和7年1月1日