新たなリーダーの下、社会の変化に遅れることなく開設者とともに前に進んで参ります

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 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は、気象と災害のニュースが相次いだ1年だったと認識しております。日本の南端の南西諸島の群発地震や、師走に入ってから青森県東方沖で発生した震度6強の地震と津波警報、そして初めて発令された後発地震注意情報など、東日本大震災を経験した我々には、当時の不安が再び想起されるような事象が続きました。一方で、夏は全国的に猛烈な暑さとなり、福島市も観測史上最高の気温を更新しました。この猛暑だけが原因とは限りませんが、山地部ではブナやミズナラなど実のなる木々の生育に影響が出た結果、餌を求めるため野生のクマの行動圏域が拡大し、クマと人との接触事故が増加したことなどが話題となった1年でした。

 そしてこの夏の猛暑は、クマだけでなく我々市場業界にも大きな影響をもたらしました。青果、花きなど農産物では、出荷時期の変動や高温障害による品質低下のため、取引価格の低迷が見られ、水産物においても海水温の上昇に伴う、漁場や魚種の変化などにより、価格も大きく変動しています。

 一方人間社会に目を移すと、国外では米国の第2次トランプ政権の誕生や、韓国の李在明大統領の誕生、そして日本では高市内閣が誕生し、女性初の総理として高い支持率を保っています。そして福島市では都道府県庁所在都市として最年少の馬場市長が誕生するなど、国内外で多くのリーダーが変わった1年でした。

 海外の状況はともかく、国内における新リーダーの誕生は、市民生活に直結する物価高騰の問題や、本市においては、市の顔とも言える福島駅周辺地域のにぎわい創出に関する事業が、順調に進んでいないことなどに対し、何かしらの現状の変化を求める国民、市民の感情が、新たな体制への期待となった結果であると思われます。

 さて、今年の干支は60年ぶりの「丙午」(ひのえうま)です。直前の1966年では、江戸時代に起きた「八百屋お七」の逸話などの影響からか、女児の出生率が著しく低かった年と記憶しておりますが、女性の社会進出や、多様な価値観が定着している現代日本においては、もうそのようなことはないと思っております。そして本来の意義として、丙(ひのえ)とは、火の性質があり、陽のエネルギーを象徴しています。燃え盛る炎のように、明るく、力強く、行動的な意味があると言われております。また午(うま)も同じく火の性質があります。つまり「丙午」とは「火」と「火」とが重なったエネルギッシュな組み合わせであり、丙午の本年は、「情熱」「エネルギー」「行動力」「改革」をキーワードとして進んでいくべき年と考えており、福島市場も、本年は新たなリーダーとともに前進するため、社会の変化に後れを取ることなく、事業を展開していくものであります。

 最後に、この1年が皆様にとりましても、力強く前進する年になりますよう、心よりご祈念申し上げ、新年を迎えての私からのご挨拶とさせていただきます。

                                                                                                              令和8年1月1日