全国モデルとなる市場再整備を目指す!!

石本朗の写真

 

 当市場は、昭和47年11月に青果部と水産物部が業務を開始し、まもなく43年となります(花き部は平成15年)。施設の老朽化対策はもちろんのこと、先の大震災、原発事故を教訓として防災を含めた市場機能を検討すべきではないか・・・等々の声々。

 昨年から本格的な調査検討を進め、その成果をもって、過日、開設者であります市長に早期再整備を要望いたしました。

 急ぐ理由は、地方市場へ転換して4年以内という「再編促進施設整備交付金」や、平成32年の現フロン生産中止に伴う冷蔵庫棟の再整備のこともありますが、何よりも大震災・原発事故から4年7ヵ月が経過しても依然として取扱いが厳しい状況のまま推移していることにあります。風評は根深く、「安全」と「安心」の捉え方は本当に難しいと感じているからです。

 原子力災害からの福島復興交付金メニューには「風評払拭促進拠点施設整備事業」があります。市場が食の安全・安心の拠点施設としてコールドチェーンシステムを確立し、太陽光発電システム等を取り入れた災害に強い多機能型の市場に生まれ変わる効果は絶大だとの結論に達しました。

 また、福島市では、最上位計画である総合計画の策定作業が進んでおり、来年4月から新たな5か年計画がスタートします。これに再整備を位置づけられなければ更に5年遅れてしまいます。こうした危機感が場内事業者を突き動かしました。

 検討を進めていく中で、財源の確保や事業スピードを考えたとき、どうしても従来の公共事業整備方式では対応が難しいことも見えてきました。

 結果、要望としては、「コンパクトで多機能な市場を」「新たな整備手法と財源の確保を」「地方市場の活性化と風評払拭を全国に発信」の3つを柱に、PFI事業の考え方や手法を取り入れた本市独自の整備・運営手法等を提案いたしました。

 地方市場への転換、指定管理者制度の導入、次いで全国モデルとなる市場再整備を体現し、震災・原発事故に負けない福島市をアピールしたいと考えるものです。

 

 

平成27年10月13日