カキ(柿)

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 柿はカキノキ科カキノキ属の落葉樹です。原産地は中国。「古事記」「日本書紀」にも出てくることから奈良時代からなじみのあった果物と言われています。日本で今栽培されているものは、明治時代に始まったものです。

 福島の代表する生柿は「平核無柿(ひらたねなしかき)」と「身不知柿(みしらずかき)」が上げられます。両方ともに渋柿です。渋抜きの方法はアルコールやエチレンガス、炭酸ガスを使います。 会津特産の「身不知柿」は「枝が折れてしまうほどたくさんの身をつける」。身の程知らずと言う事からその名がついたと言われています。とろけるような甘さと食感。まさに福島を代表する柿と言えるでしょう。「平核無柿」は果肉がなめらかで、たいへん甘~い柿です。まろやかな口当たりが人気の柿です。
    
 柿はビタミンCが豊富です。日本の果物の中ではトップクラス。カロテン、ミネラル、食物繊維も豊富なので風邪や貧血予防、血圧降下も期待できます。とくにカロテンの一種クリプトチサンチンとリコピンは抗ガン作用があるといわれています。渋みの元のタンニンはアルコール分解作用があります。お酒好きの私にとってもたいへんありがたい果物といえます。二日酔いの朝はぜひ柿を食べましょう。

 ちなみに福島県の柿生産量は全国第6位。あんぽ柿の生産が自粛の今年、生柿を食べてみてはいかがでしょうか。実りの秋の代表格「柿」たちが待っています。