安全・安心を目指す。

フーズサプライズチェーンの構築

理事 鴫原三郎の写真

 東日本大震災から11ケ月になり、あと1ケ月で1年になろうとしています。
 当市場の水産部門も例に漏れず、原発事故以来大きな売上げ減のダメージを受けました。納品先の観光型ホテルの宿泊客のキャンセルが相次ぎ、各仲卸業者も納品ゼロの日が数ケ月続きました。こんな中、消費者から市場が信頼されるためには、どうしたらいいかを考えさせられる大きな宿題を課せられたようでした。安心・安全とは何か。
 今までの仲卸の大きな役目である第五感を使い、魚の鮮度・価値の判断をしセリで値段をつけ鮮魚店に販売してきました。しかし、3月11日以降はその経験が通用しない放射能汚染が生じました。卸が集荷した品物を漫然とセリで購入する時代は今は通用しません。
 産地の明確化と放射能の汚染の有無を、いかに直に自分の目で確認し納得した形で販売するかが、これから我々流通に携わる者の責任と思われる毎日です。消費者に安心・安全を届けることを約束し仕事に邁進します。
 最後に原発事故の一日も早い収束を願い市場から元気を発信して行きたいと思います。

平成24年2月10日

カキ(牡蠣)

カキの写真

 流通しているカキは、養殖物が主流とはいえ、やはり冬場がおいしい。
 カキの旨さは、二枚貝の中でも脂質、グリコーゲンを多く含むためである。グリコーゲンは、肝臓の働きを助ける効果があります。また、銅や鉄などの無機成分や脂溶性、水溶性のビタミンを多く含み、貧血にも効果がある。秋から冬にかけてのお楽しみはやっぱりカキが一番。
 「Rの付かない月はかきを食べるな」と西洋でも言われるように9月から出まわってくるものです。
 おいしさだけでなく栄養バランスもすばらしいです。

ブリ(鰤)

ブリの写真

 天然物は冬が旬。 現在では天然物をブリと呼び、養殖物をハマチと呼んで区別することが多いです。 脂ののった寒ブリはおいしく、刺し身、塩焼き、照り焼きなどにします。
 この時期、ブリにはヒスチジンというアミノ酸が増えるそうで、これは、かつおぶしにも多いうまみ成分 なのです。ブリは青背の魚の中でもトップクラスの栄養価。善玉コレステロールを作り出す EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)が多く、 ビタミンB1、B2、ナイアシンも豊富です。