サンマ(秋刀魚)

サンマ

 秋の味覚といえば、やはり魚ではサンマです。サンマは秋の味覚としてただ美味しいだけでなく、健康に良い栄養がたくさん含まれています。その栄養ですが、まずはEPA、DHAが豊富に含まれています。EPAは血液をサラサラにし、血栓を予防する作用があるので脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病を予防することができます。DHAは脳に良い栄養素として有名ですが、悪玉コレステロールを減らす作用もあります。その他にもカルシウム、鉄分、ビタミンA、ビタミンB、良質なタンパク質などを含み、お薬のような魚です。その栄養豊富なサンマは刺身、焼物、煮物、揚げ物とどんな料理方法にも適していて、その用途の広さから、サンマが出始まると他の魚が売れなくなってしまうほどです。サンマと言えばやはり塩焼きなのかもしれませんが、いろんな料理方法で食べてみて欲しいと思います。サンマの選び方としては黒目の回りが透明なもの、背中が青黒く光っているもの、お腹がきれいな銀色で丸く盛り上がっているものなどを基準にして選ぶと良いと思います。肝心なサンマの漁ですが、例年この時期の北海道道東沖に形成されるサンマの漁場が今年は海水温が高い影響からか例年よりもかなり遠い東沖となっており、現在、魚影も薄くまとまった水揚げがなくて相場もかなりの高値相場となってしまっています。しかし水揚げ予想では昨年を上回る水揚げを予想していますので今後、水揚げがまとまり相場が下がってくることを期待したいと思います。

モモ(桃)

モモの写真モモの写真

 福島を代表する果物「もも」。歴史は古く、全国の遺跡からも種が発見されています。弥生時代にはもう食べられていたようです。

 県内では、7月の上旬から早生系の「日川白鳳」「暁星」などが収穫され7月末~8月上旬にかけて、福島の代表的品種の「あかつき」が登場します。
 お盆明けには「川中島白桃」、色鮮やかな「黄金桃」などが、9月に入ると「ゆうぞら」など、秋の果物とリレーしながら9月一杯美味しい桃が楽しめます。
 県内の主要産地は福島市、伊達市、桑折町、国見町などです。
 なお、福島県は全国で2番目の収穫量を誇ります。(平成23年農林水産省統計データ)

 桃は食物繊維、カリウムが豊富、ほかにカテキンも含まれており、ガン予防や老化防止の効果も期待できます。

美味しい桃の見分け方

  1. ふっくらと丸みがあり、きれいな球形でやや大玉。
  2. しっかりと赤く色づき、赤い部分が色濃いもの。
  3. まんべんなく産毛が生え、みずみずしいもの。

 

市場の活気を体感 ~親子市場見学会がスタート

 7月25日、小学4年生とその家族を対象とした市場見学会がスタートしました。
 8月2日までの早朝6日間実施しますが、定員に対し3倍の応募があり抽選とさせていただきました。落選となった皆様には誠に申し訳ございません。
 初回は、マグロのせり売りの現場やマイナス25度の冷蔵庫体験、今が旬の桃やスイカの説明などを受け、最後にビデオを見ながらの朝食会となりました。
 参加者からは、「楽しく市場の仕組みや〈安全・安心・新鮮〉の取組みを学ぶことができました」「市場が身近なものになりました」等々の感想をいただきました。
 子ども達も眠いのによく頑張りました。

親子市場見学会の様子
親子市場見学会の様子
親子市場見学会の様子

大阪、名古屋、札幌のリビング新聞編集長が来訪!

 7月16日、「新生!ふくしまの恵みプロジェクト」生産地ツアーで上記3新聞編集長さんが来場しました。モモの主力品種「あかつき」出荷を前に、福島リビング新聞社が企画した事業で、市場協会三役と場長等でお迎えし、世界一「安全・安心」な取組みについて説明するとともに懇談をいたしました。
 このツアーの様子は、大消費地であります大阪・神戸、名古屋、札幌の各エリア(もちろん福島・郡山エリアでも)で、7月末から8月初旬各紙面に掲載されます。
 風評被害払拭と福島の桃ブランドの強化に大きく貢献する事業です。
 いろんな所で、いろんな支援があることはありがたいことです。
 今年も大いに買って食べましょう。復興再生に一番大切な行動です。

視察中の大阪・名古屋・北海道の各編集長
   ※持参した伊達市のモモを
    編集長自らがモニタリング体験。
    結果はいずれも不検出でした。
モニタリング取材
挨拶する石本会長

食と流通の変化

真柴三次氏の写真

 昭和の時代、産地市場としての福島市場は、活気に溢れた県都、そして、奥羽線の分岐点として東北、北海道への食糧基地であり、作れば売れる時代でした。その後、産地は移動し、食事は胃袋をいっぱいにする時代から、目で楽しみ、そして味の追求に変わりました。家庭では核家族化が進み、女性の社会進出、高齢化などにより外食が多くなり、コンビニでの青果物の販売やスーパーでの個単位販売、素材そのものから加工食品の増加などに変化してきました。
 そして、2年前の3・11東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の発生です。以来、全国的に青果物離れが起き、売り上げが落ち込んでしまいました。
 量販店での特売は保存冷凍食品などが多く、惣菜や弁当コーナーも広くなりました。そして農協、生協、他社などの加工品、宅配等が多くなっている現在、我々産地市場として今後どうあるべきか、考え、行動しなくてはなりません。
 やるべきことは2つ。その一つは産地市場としての採りたて青果物の美味しさのPRです。もう一つは、収穫から食卓に届くまでの時間の短縮と鮮度の保持です。そこで自社で産地づくりをし、契約栽培を行い、産地市場として農産物の『おいしさ』をPRするほか、市場内コールドチェーン化のため、中温帯保冷庫を設置いたしました。これにより、低温輸送を可能にし、採りたてのままのおいしい、鮮度のある『パリパリ』した農産物をいち早くご家庭に届けることができるようになりました。
 今後は、福島県産の「安全・安心・新鮮」そして、おいしい農産物をご家庭に届けるため、より一層の努力をしてまいります。
 これからの夏秋野菜は、キュウリ、インゲン、トマト、ナス、アスパラなど、果物は桃、ブドウ、梨、リンゴ、柿などです。今年も味は良いようですので、食べてみて贈答にもお使いくださいますようお願いいたします。

平成25年7月9日

ミスピーチキャンペーンクルー市場訪問!

 7月8日早朝、ミスピーチキャンペーンクルーの皆さんの元気な笑顔が市場協会にも届きました。
 クルーは、例年より早く5月末には活動をスタートし、これまでに全国各地に本県産くだもの等のおいしさと安全性をPRいただいています。
 いよいよ主力「モモ」の時機到来です。皆さん一人ひとりの元気なあいさつの中に、本県の再生復興を願う熱い思いと「安全・安心・新鮮」、そして風評被害払拭への意気込みが伝わってきました。
 どうぞ、健康に留意され頑張ってください。期待しています。

ミスピーチキャンペーンクルーの皆さん
訪問の様子

一般社団法人移行後、初の総会を終えて

会長 石本 朗

 5月29日、開設者であり顧問の瀬戸孝則市長様をご来賓に迎え、一般社団法人移行後の第1回通常総会を開催し、提出した全議案が満場一致で可決され、盛会裏に閉じることができました。
 いよいよ新たな組織の船出であります。
 東日本大震災、原発事故から2年がたちました。復興再生の見通しがつかない中、昨年は市場開設40周年という節目の年でした。かつてこれほど、今後の市場のあり方を議論し、考えたことがあったでしょうか。
 そして、我々場内事業者は、一丸となって取り組む中期ビジョンを、さらに開設者は中期経営プランを策定いたしました。共に地方市場への転換による市場活性化をめざすものです。
 いよいよ、来年4月1日に地方卸売市場に、そして管理運営に指定管理者制度が導入されます。
 原発事故以降の閉塞感を打破する第一弾改革が新たな組織とともに動き出します。その準備に万全を期していかなければなりません。
 開かれた「世界一、安全・安心・新鮮」な福島市場を創っていきましょう。これまでに培ってきた専門的な知識、技術をもって、市民・消費者目線を大切に、将来への「夢」と公設市場を守っていく「誇り」と、そして、何よりも「活気ある市場」をめざして全力をあげて挑戦していきましょう。

 平成25年5月31日

花の力 飯舘村の人々と共に…

(株)福島花き 取締役 阿部 ひろみの写真

 寝る間も惜しんで働き続け、ようやく豊かな村へと成長を遂げた飯舘村が、ほんの数日間で全滅。原発とは無縁の地であった飯舘村は全村避難となり家族は離散、村民の中には将来を嘆き自殺した方も…まさに悪夢の様な出来事。それ以来、飯舘村農協花き部会から当社に出荷されていた美しい花々は姿を消した。懇意な生産者の顔が浮かぶ。何かしてあげたいという思いで発案した「いけばな教室」だった。花に触れることで少しでも心が癒されれば…しかし長年花を栽培してきた人達に他県の花でいけばなを教えるのは神経を逆なですることになるのでは?などと自問自答を繰り返しながらも、平成23年8月26日に第1回目のいけばな教室(福島市中央卸売市場協会主催)を開催した。何の問題もなかった。久しぶりに再会した参加者達は近況を報告しあい、皆楽しげに花をいけた。異常な状況で張り詰めていた緊張の糸が、花に触れることで一時ゆるんだ様だった。無意識に笑顔が生まれていた…。
 震災直後、先の見通しなど全くつかない状況で始めた飯舘村復興支援イベントではありましたが、翌年も続けられ、今年度で3年目となります。その間、数名の飯舘村花卉生産者の方々は市内に土地を借り、ハウスを建て、再び花の栽培に取りかかりました。気候条件に恵まれた飯舘村とは違い福島市は盆地、夏の温度対策は重要な課題となるでしょう。手さぐりの状況は当分続くでしょうが、地元市場として出来る限りのお手伝いをさせて頂きます。福島の真の復活まで共に。

新たな市場協会へ

平成25年4月1日非営利型一般社団法人に移行

 市場協会は、一般社団法人として持続可能な市場を創り支えていくために昨年12月に策定した「福島市中央卸売市場協会中期ビジョン」を着実に進め、放射性物質検査を含め世界一「安全・安心・新鮮」な取り組みを継続しつつ、市民・消費者に期待される市場運営を場内社員・職員一丸となって進めてまいります。

移行後の名称

 一般社団法人福島市中央卸売市場協会

設立目的

 市場業務の適正化を図り、その公共性の保持に寄与するとともに安定供給と流通の改善に努め、消費者の生活安定に資する。

経過

  • 平成23年2月18日 新公益法人制度検討委員会設置
  • 平成24年5月30日 通常総会において新定款、移行後の役員等を承認
  • 平成24年8月13日 県知事宛移行認可申請
  • 平成25年3月14日 県公益認定等審議会より知事へ移行について答申
  • 平成25年3月18日 県知事より一般社団法人として認可

市場協会航空写真